気象予報

10月まで全国的に高温傾向続く。9月以降多雨に注意|8月から10月の気象庁3か月予報

10月まで全国的に高温傾向続く。9月以降多雨に注意|8月から10月の気象庁3か月予報

気象庁は7月23日、8月から10月の天候予想(季節予報・3か月予報)を発表しました。寒気と暖気の境目である偏西風が平年よりも北側を流れることから、8月から10月の3か月間は、全国的に高温となる見込みです。気象庁異常気象情報センター 田中昌太郎所長は会見で、「8月にかけて1年で最も暑い時期である上に、この夏は平年に比べ全国的に高温になる」「今後、秋にかけてラニーニャ現象が発生する可能性が高いとみています。太平洋高気圧の張り出しが強まるので、日本の気温が高くなります」として一層の熱中症対策を呼びかけています。

⏩️「高温」の早期天候情報

8月から10月の天気 気象庁全国3か月予報

エリア別の3か月予報

          

 

向こう3か月の気温は全国的に高い 予報のポイント

  • 全国的に暖かい空気に覆われやすいため、向こう3か月の気温は高いでしょう。
  • 東・西日本太平洋側と沖縄・奄美では湿った空気や前線の影響を受けやすい時期があるため、向こう3か月の降水量は平年並か多いでしょう。

 

2024年8月から10月の全国3か月季節予報

全国 3か月予報(08月~10月)
2024年07月23日14時00分 気象庁 発表
08月~10月 気温 平均気温は、北日本で高い確率60%、東・西日本と沖縄・奄美で高い確率70%です。
降水量 降水量は、東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で平年並または多い確率ともに40%です。
08月 天候 北日本では、天気は数日の周期で変わるでしょう。東・西日本と沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。
気温 気温は、北日本で高い確率50%、東・西日本と沖縄・奄美で高い確率60%です。
09月 天候 北・東日本と西日本日本海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。西日本太平洋側と沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。
気温 気温は、北・東・西日本で高い確率50%、沖縄・奄美で高い確率60%です。
降水量 降水量は、東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で平年並または多い確率ともに40%です。
10月 天候 北日本と東日本日本海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。西日本日本海側では、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。東・西日本太平洋側と沖縄・奄美では、天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。
気温 気温は、全国で高い確率50%です。
降水量 降水量は、東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で平年並または多い確率ともに40%です。

 

3か月の平均気温・降水量

平均気温(3か月) 降水量(3か月)
北日本 日本海側
低10 並30 高60
高い見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
東日本 日本海側
低10 並20 高70
高い見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
西日本 日本海側
低10 並20 高70
高い見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
沖縄・奄美
低10 並20 高70
高い見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
数値は予想される出現確率(%)です 気温画像 降水量画像

季節予報は、予測の確からしさに応じて、気温や降水量などを「低い(少ない)、平年並、高い(多い)」となる確率で表しています。
「平年並」がどの程度の値になるのかについては、参考資料(https://www.data.jma.go.jp/cpd/longfcst/sankou/zenpan3.html)をご覧ください。
文章による解説については、確率の大きさに応じた言葉で表現しています。詳しくは本資料末尾の「参考(確率予報の解説)」をご覧ください。

 

月別の天候の予想

8月の天気

北日本では、天気は数日の周期で変わるでしょう。
東・西日本と沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。

 

9月の天気

北・東日本と西日本日本海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。
西日本太平洋側と沖縄・奄美では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。

 

10月の天気

北日本と東日本日本海側では、天気は数日の周期で変わるでしょう。
西日本日本海側では、天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。
東・西日本太平洋側と沖縄・奄美では、天気は数日の周期で変わりますが、湿った空気や前線などの影響で、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。

 

月別の平均気温と降水量

8月・9月・10月の平均気温

平均気温 08月 平均気温 09月 平均気温 10月
北日本
低10 並40 高50
高い見込み
低10 並40 高50
高い見込み
低20 並30 高50
高い見込み
東日本
低10 並30 高60
高い見込み
低10 並40 高50
高い見込み
低10 並40 高50
高い見込み
西日本
低10 並30 高60
高い見込み
低10 並40 高50
高い見込み
低10 並40 高50
高い見込み
沖縄・奄美
低10 並30 高60
高い見込み
低10 並30 高60
高い見込み
低10 並40 高50
高い見込み
数値は予想される出現確率(%)です 気温画像 気温画像 気温画像

 

8月・9月・10月の降水量

降水量 08月 降水量 09月 降水量 10月
北日本 日本海側
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並40 多30%
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並40 多30%
ほぼ平年並の見込み
東日本 日本海側
少30 並40 多30%
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少30 並40 多30%
ほぼ平年並の見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
西日本 日本海側
少30 並40 多30%
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
沖縄・奄美
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
数値は予想される出現確率(%)です 降水量画像 降水量画像 降水量画像

 

予想される海洋と大気の特徴

  • 地球温暖化の影響等により、中緯度帯を中心に大気全体の温度がかなり高いでしょう。
  • ラニーニャ現象が発生する可能性が高く、海面水温が西部太平洋熱帯域で高く、中・東部太平洋赤道域で低いでしょう。また、インド洋熱帯域では東部を中心に高いでしょう。このため、東南アジア付近を中心に積乱雲の発生が多い一方、中部太平洋赤道域では積乱雲の発生が少ないでしょう。
  • これらの影響により、太平洋高気圧が日本の南東で強く、偏西風は日本付近では平年より北寄りを流れるでしょう。
  • これらのことから、日本付近は暖かい空気に覆われやすいでしょう。また、沖縄・奄美や東・西日本太平洋側を中心に太平洋高気圧の縁辺を回る湿った空気の影響を受けやすい時期がある見込みです。
地上気圧
数値予報結果をもとにまとめた予想される海洋と大気の特徴

 

7月20日までの天候経過

  • 北日本太平洋側では移動性高気圧に覆われる時期があったため、沖縄・奄美では太平洋高気圧に覆われることが多かったため、それぞれ降水量が平年を大きく下回り、日照時間が平年を大きく上回りました。
  • 一方、梅雨前線は本州付近に停滞することが多く、14日には長崎県で線状降水帯が発生するなど大雨となった所があり、東・西日本日本海側では降水量が平年を上回り、日照時間が平年を下回りました。
  • 北日本では南から暖かい空気が流れ込みやすく、東・西日本と沖縄・奄美では暖かい空気に覆われやすかったため、7日には静岡で日最高気温40.0℃を記録するなど、全国的に平均気温が平年を大きく上回りました。
気温降水量日照時間図

なお、8月の予報については、新しい資料による次回以降の1か月予報を適宜ご利用ください。

 

参考

確率予報の解説(ここでは確率予報を次のような言葉で解説しています)
出現確率(低い(少ない):平年並:高い(多い)) 解説
高い(多い)確率が50%以上 高い(多い)見込み
(20:40:40) 平年並か高い(多い)見込み
平年並の確率が50%以上 平年並の見込み
(40:30:30) (30:40:30) (30:30:40) ほぼ平年並の見込み
(40:40:20) 平年並か低い(少ない)見込み
低い(少ない)確率が50%以上 低い(少ない)見込み

source:気象庁発表季節予報

  • この記事を書いた人

uPw

-気象予報