台風

関空連絡橋対面通行規制解除へ 台風21号でタンカー衝突

関空連絡橋

国土交通省

対面通行規制が解除見込み

国土交通省
道路局高速道路課
西日本高速道路株式会社同時発表

関西国際空港連絡橋 対面通行規制解除の見込みについて

~平成31年3月中の対面通行規制解除~

台風第21号の影響によりタンカー船が衝突し、対面通行規制が続い ていた関西国際空港連絡橋について、2月12日および13日の夜間(※1) に修復した橋桁の架設を行います。

橋桁の架設を始め、その後の舗装、照明設置等の工事が順調に進めば、 3月中には、現在実施している対面通行規制を解除し、上下線各2車線 の4車線を確保できる見込みとなりましたのでお知らせします。(※2)

 

(※1) 強風等悪天候の場合、日程を変更することがあります。

(※2) 6車線での完全復旧については、ゴールデンウィークまでに完了する目標で作業 を進めます。

 

橋梁損傷範囲と通行規制

関空連絡橋

 

橋桁工事の組立状況

関空連絡橋

 

平成30年台風21号 チェービー

2018年8月28日に発生し、9月4日に日本に上陸した台風。25年ぶりに「非常に強い」勢力で日本に上陸し、特に近畿地方を中心に大きな被害を出した。

この台風21号上陸の2日後、北海道胆振東部地震が発生した。

8月25日頃にマーシャル諸島近海で形成した低圧部が、27日9時に熱帯低気圧に発達。

合同台風警報センター(JTWC)は、同日11時(協定世界時2時)に熱帯低気圧形成警報(TCFA)を発し、18時(協定世界時9時)に熱帯低気圧番号25Wを付番した。熱帯低気圧は28日9時、南鳥島近海の北緯15度25分、東経157度00分で台風となり、アジア名チェービー(Jebi)と命名された。

21号が8月に発生するのは1971年に次ぎ2番目に早い発生である。8月に発生した台風の数は9個となり、これは1951年統計開始以来2番目に多い数である。

台風は速いペースで発達し29日には暴風域を伴い、同日15時には強い勢力、30日15時には非常に強い勢力に発達した。そして31日9時には猛烈な勢力に発達した。

台風は西進し、9月2日17時(フィリピン標準時16時)に台風はフィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)の監視領域に進入したため、フィリピン名メイメイ(Maymay)と命名された。

その後も高知県の一部を暴風域に巻き込みながら北上し、非常に強い勢力を保ったまま4日12時頃徳島県南部に上陸した。

上陸時の中心気圧は950hPa、最大風速は45m/sで、非常に強い勢力のまま上陸するのは1993年の台風13号以来25年ぶりとなる。同日14時頃には兵庫県神戸市付近に再上陸した。

台風は上陸後さらに速度を速め、5日午前9時に間宮海峡の北緯47度、東経139度で温帯低気圧に変わった。

事後解析でも非常に強い勢力で日本に上陸したと解析され、「25年ぶり非常に強い勢力での日本列島上陸」は正式記録となった。

 

記録的な暴風

台風の接近に伴い、近畿・東海・北陸・北海道を中心に記録的な暴風となった。最大瞬間風速は、全国927の風の観測点のうち、近畿で33、北海道で22、東海で21、北陸で12など、合計100の観測点で観測史上最大値を観測した。

また大阪湾と紀伊水道の沿岸では記録的な高潮となり、6地点でそれまでの観測史上最高潮位を超え、このうち大阪と神戸では1961年の第2室戸台風時の記録を超えた。この高潮は、気圧低下に伴う吸い上げ効果と強い南風による吹き寄せ効果によりもたらされた。

気象庁では、台風が接近する前から、大阪湾では第2室戸台風で記録された最高潮位に匹敵する高潮になる恐れがあることを発表していた。

民間気象会社のウェザーニューズの調査によると、この台風では、「危険半円」と呼ばれる台風の進行方向右側(東側)で停電が集中して発生しており、その地域で暴風になったとみられる。一般に台風の進行方向右側では、台風に吹き込む反時計回りの風と台風自身の進行速度により、左側よりも風が強くなる。またこの台風は、1950年のジェーン台風や第2室戸台風とよく似た進路をたどっている。

 

観測記録

最大瞬間風速

  1. 58.1 m/s(209.2 km/h): 関空島 (大阪府、13時38分)
  2. 57.4 m/s: 和歌山 (和歌山県、13時19分)
  3. 55.3 m/s: 室戸岬 (高知県、11時53分)
  4. 51.8 m/s: 友ケ島 (和歌山県、13時14分)
  5. 51.2 m/s: 熊取 (大阪府、13時40分)
  6. 50.3 m/s: 日和佐 (徳島県、11時05分)
  7. 48.8 m/s: 蒲生田 (徳島県、11時13分)
  8. 47.9 m/s: 敦賀 (福井県、15時00分)
  9. 47.4 m/s: 大阪 (大阪府、14時03分)
  10. 46.3 m/s: セントレア (愛知県、14時17分)
  11. 46.2 m/s: 彦根 (滋賀県、14時13分)
  12. 45.8 m/s: 南紀白浜 (和歌山県、11時33分)
  13. 45.3 m/s: 神戸空港 (兵庫県、13時55分)
  14. 45.0 m/s: 尾鷲 (三重県、13時30分)

最高潮位

  1. 329 cm: 大阪 (大阪府、14時18分)
  2. 316 cm: 御坊 (和歌山県、12時48分)
  3. 233 cm: 神戸 (兵庫県、14時09分)
  4. 203 cm: 阿波由岐 (徳島県、12時08分)
  5. 202 cm: 名古屋 (愛知県、14時58分)
  6. 201 cm: 和歌山 (和歌山県、13時05分)
  7. 194 cm: 室戸岬 (高知県、10時50分)
  8. 179 cm: 淡輪 (大阪府、15時10分)
  9. 174 cm: 洲本 (兵庫県、15時13分)
  10. 173 cm: 串本 (和歌山県、13時20分)
  11. 168 cm: 小松島 (徳島県、12時16分)
  12. 167 cm: 高松 (香川県、17時01分)
  13. 165 cm: 宇野 (岡山県、16時57分)
  14. 164 cm: 白浜 (和歌山県、13時02分)
  15. 152 cm: 石廊崎 (静岡県、19時29分)

※風速・潮位共、日付はすべて9月4日。

※最高潮位は従前の3時間平均値であるのに対し、上記の潮位は短周期成分を除いた3分間平均値。検潮所の観測の他に土木学会による後日の調査による波の高さでは、大阪南港と兵庫県芦屋市で6メートル以上、大阪府堺市で5.4メートル、兵庫県洲本市で5メートル以上、和歌山港で4メートル以上に達していたことが判明した。

 

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