安倍首相が9月9日 北海道の地震被災地を視察
安倍晋三首相は8日、首相官邸で行われた平成30年北海道胆振東部地震関係閣僚会議で、「被災状況を直接この目で確認し、被災者の方々、被災自治体の生の声をうかがい、対策に生かして参りたいと考えています」と述べ、地震の被災地を視察する意向を表明した。
また、「道内全体で1万人を超える方が避難所での生活を余儀なくされている」とし、政府と自治体が連携、被災者の生活再建に向けて応急的な住まいの確保に早急に取り組む考えを示した。
政府、激甚災害指定へ
政府は、北海道で震度7を観測した地震について「激甚災害」に指定した上で、平成30年度補正予算案を編成することで調整に入っている。
平成30年北海道胆振東部地震が激甚災害に指定されれば、自治体の復旧事業に対する国庫補助率が1~2割程度引き上げられ、指定に向けて被害状況を速やかに把握する。
菅義偉官房長官は7日の定例記者会見で「被災地の早期復旧・復興のために被災自治体が財政面で不安を持つことなく、事業を実施することが重要だ」と述べた。
その上で、今回の地震について「激甚災害の指定に必要となる被害状況の把握に努めている」とし、政府として前向きに進める意向を示した。
安倍首相の北海道視察予定
安倍晋三首相は9日、空路新千歳空港入りし、土砂崩れで多くの犠牲者を出した厚真町の土砂崩れ現場を視察し、その後、被災者が身を寄せる避難所を訪れる。
また、液状化現象で道路の陥没や家屋損壊など大きな被害に見舞われた札幌市清田区の視察も行う。
今回の視察の過程で、高橋はるみ北海道知事らとの意見交換も予定されている。
首相動静
午前8時49分、羽田空港着。
午前9時2分、航空自衛隊のU4多用途支援機で羽田空港発。赤間二郎内閣府副大臣同行。
午前10時11分、北海道千歳市の航空自衛隊千歳基地着。吉川貴盛自民党衆院議員出迎え。
午前11時18分、航空自衛隊千歳基地発。
午前11時50分、札幌市清田区の液状化現場着。高橋はるみ北海道知事ら出迎え。秋元克広札幌市長による被災状況の説明。
午前11時7分、同所発。
午前11時36分、千歳市の空自千歳基地着。
午前11時45分、航空自衛隊ヘリコプターで空自千歳基地発。厚真町の土砂崩れ現場などを上空から視察。高橋知事ら同行。
午後0時19分、安平町の「はだしの広場」着。同27分、同所発。
午後1時8分、厚真町の土砂崩れ現場着。宮坂尚市朗厚真町長ら出迎え。黙とう。視察。地元消防や自衛隊員らを激励。
午後1時20分、同所発。
午後1時45分、厚真町立厚真中央小学校着。避難所で被災者を激励。
午後2時8分、同所発。
午後2時39分、安平町の早来町民センター着。避難所で被災者を激励。
午後3時時3分から同25分まで、高橋知事らと意見交換。
午後3時27分、同所発。
午後3時50分、千歳市の航空自衛隊千歳基地着。
午後4時2分、空自のU4多用途支援機で千歳基地発。
午後5時21分、羽田空港着。同33分、同空港発。
午後5時53分、官邸着。
午後6時26分から同51分まで、北海道胆振東部地震に関する関係閣僚会議。
午後7時1分、官邸発。
午後7時13分、東京・富ケ谷の私邸着。
10日午前0時現在、私邸。来客なし。
航空自衛隊 U4多目的支援機
U-4は、指揮連絡、小型軽量貨物などの空輸、訓練支援などの効率化のため、平成7年度に2機導入された多用途支援機です。その後、8年度に1機、9年度に1機、10年度にも1機の調達が認められました。最新の計器表示システム、航法装置などを装備しており、米国ガルフストリーム社のビジネスジェット機ガルフストリームⅣと同型機で、高い整備性、信頼性を誇っています。
主要スペック | |
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分類 | 多用途支援機 |
乗員 | 3人+18人 |
全幅 | 約24.0m |
全長 | 約27.0m |
全高 | 約7.0m |
エンジン | |
搭載数 | 2基 |
名称 | TAYMk611-8 |
性 能 | |
最大速度 | マッハ約0.88 |
航続距離 | 約6,500km |
(航空自衛隊提供)