猛烈な勢力を維持したまま上陸へ
猛烈な平成30年台風22号・マンクットは15日未明、フィリピン北部ルソン島付近に上陸、暴風と豪雨が襲っている。
現地の支援団体によると数百万人が危険にさらされており、生命の危険がすぐそばに来ていると警告。
台風22号は、ルソン島北部を暴風圏に巻き込みながら西進、南シナ海に抜けて香港や中国南部に進路をとると予想されている。
中心気圧は925hPa、中心付近の最大風速は50m/s、最大瞬間風速は70m/sで、中心から170キロ以内の範囲では風速25メートル以上の暴風となっている。
フィリピンの気象当局は、日本時間の15日午前2時40分にルソン島北部のカガヤン州に上陸したと発表した。
ハリケーン フローレンスを超える規模
CNNによると、同局の気象専門家は台風22号について、米南東部沿岸に襲来しているカテゴリー1のハリケーン「フローレンス」よりも大規模で強力かつ危険性が高いとの見方を示しているという。
また、別の専門家は、最大風速が60m/sクラスを維持しており、スーパー台風に匹敵すると警告しています。
予想進路上に520万人 沿岸地域など100万人以上に避難命令
国家災害対策本部によると予想進路から125キロの範囲には推定520万人が居住しており、フィリピン政府当局は沿岸部など100万人を超える住民に避難命令を発している。
16日に台風22号が接近するとみられる香港では「台風シグナル8」が発令される可能性が高いと、香港天文台の鄭楚明副所長が記者会見で説明した。シグナル8は上から三番目に高い警戒レベルで、17日午前9時以降も解除されない場合は証券取引所の取引停止などをはじめ、多くの公共機関や民間サービスが機能を停止させる。
また、台湾では海上警報が発令されている。
平成25年台風30号 Haiyanに匹敵か
台風22号は、フィリピンで犠牲者6201人、負傷者28,626人、行方不明者1,785人、被災者数1,600万人、家屋被害114万戸以上という甚大な被害をもたらした、平成25年台風30号(2013年)と同クラスの強さであると予想されている。
平成25年台風30号は、フィリピン中部に上陸後、勢力をほとんど衰えさせることなく、およそ900hPaという猛烈な強さを約一日半維持。その間フィリピン中部の島々は60m/s以上の竜巻に匹敵するような強風と台風による局地的な低圧部による高潮に長時間襲われたことで、被害を拡大させた。
FLASH REPORT: 1 patay sa pagguho ng lupa sa Baguio City | Ulat ni Micaella Ilao, ABS-CBN News pic.twitter.com/qfpMTtmg0e
— DZMM TeleRadyo (@DZMMTeleRadyo) September 15, 2018
台風22号 マンクットの概況
気象庁発表の実況と予報
<15日12時の実況> | |
大きさ | 大型 |
強さ | 非常に強い |
存在地域 | 南シナ海 |
中心位置 | 北緯 18度20分(18.3度) |
東経 120度05分(120.1度) | |
進行方向、速さ | 西 30km/h(15kt) |
中心気圧 | 940hPa |
中心付近の最大風速 | 45m/s(90kt) |
最大瞬間風速 | 65m/s(130kt) |
25m/s以上の暴風域 | 全域 190km(100NM) |
15m/s以上の強風域 | 東側 750km(400NM) |
西側 560km(300NM) |
<16日00時の予報> | |
強さ | 非常に強い |
存在地域 | 南シナ海 |
予報円の中心 | 北緯 19度30分(19.5度) |
東経 117度30分(117.5度) | |
進行方向、速さ | 西北西 30km/h(15kt) |
中心気圧 | 945hPa |
中心付近の最大風速 | 45m/s(85kt) |
最大瞬間風速 | 60m/s(120kt) |
予報円の半径 | 70km(40NM) |
暴風警戒域 | 全域 260km(140NM) |
<17日09時の予報> | |
強さ | – |
存在地域 | 華南 |
予報円の中心 | 北緯 22度30分(22.5度) |
東経 108度30分(108.5度) | |
進行方向、速さ | 西北西 30km/h(17kt) |
中心気圧 | 975hPa |
中心付近の最大風速 | 30m/s(55kt) |
最大瞬間風速 | 40m/s(80kt) |
予報円の半径 | 200km(110NM) |
暴風警戒域 | 全域 330km(180NM) |