日本の2023年3月から5月までの3か月間の平均気温が、気象庁が統計を始めて以降最も高くなり、春の期間としては最も暖かくなったことがわかりました。
2023年の春は統計開始以降最も高い平均気温 気象庁
気象庁によると、2023年3月から5月までの3か月間は日本の北から寒気が南下しにくく暖かい空気に覆われやすかったため、平均気温は全国的に高く特に北日本、東日本、西日本でかなり高くなったと分析しています。
このため、3か月間の平均気温の基準値との差はプラス1.59度で、春の気温としては1898年に統計を始めて以降、これまでで最も高かった1998年のプラス1.24度を上回って、春として1位の高温となりました。
春の日本の平均気温と日本近海の平均海面水温の記録的な高温について ~統計開始以降最も高い平均気温~
気象庁発表
報道発表日
令和5年6月1日
概要
2023年の春(3~5月)、日本の平均気温は統計を開始した1898年以降で最も高い記録、日本近海の平均海面水温は統計を開始した1982年以降で第3位タイの高い記録と、いずれも記録的な高温となりました。
本文
2023年(令和5年)春(3~5月)の日本の平均気温の基準値からの偏差は+1.59℃となり、春の気温としては統計を開始した1898年以降で最も高かった1998年(+1.24℃)を上回り、第1位の記録となりました。また、日本近海の3~5月の平均海面水温の平年差は+0.6℃となり、統計を開始した1982年以降で、2021年と並んで高い方から第3位タイの記録となりました。
このように日本の平均気温が高くなったことは、日本の北から寒気が南下しにくく、暖かい空気に覆われやすかったことが主な要因と考えられます。日本近海の平均海面水温については、暖かい空気に覆われたことのほか、本州東方で海洋内部の水温が高い状態が持続したことも要因として考えられます。 地球温暖化の進行に伴い、このような記録的な高温が発生しやすくなっています。
気象庁では、大気、海洋の観測、解析を続けていくとともに、気候変動対策の基盤となる科学的知見を提供してまいります。
報道発表資料
春の日本の平均気温と日本近海の平均海面水温の記録的な高温について 気象庁
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