フィリピン北部に接近するスーパー台風で沿岸地域に避難命令
Ilang lugar sa Occidental Mindoro binaha dahil sa habagat | TV Patrol
現地2023年7月25日、超大型台風がフィリピン北部に向かって接近し、強力な嵐に見舞われると予想される沿岸地域に避難命令を出したと同国の気象庁が発表した。
スーパー台風トクスリは、ルソン島本島の北端に向かって、時速185キロメートル（時速115マイル）の最大持続風を維持している。
フィリピンで「エゲイ」と呼ばれる（※フィリピンの台風の名前｜フィリピン国内では独自の台風名称を使用）この嵐は、7月26日までに人口の少ないバブヤン諸島かカガヤン州北東部に上陸するか、非常に近くを通過すると予想されていると気象当局が日本時間午前３時時点の最新速報で発表した。
日本で令和5年台風5号と呼ばれるアジア名「トクスリ」は、その後、台湾や中国南東部に向かう可能性がある。
カガヤン州の北西部と北東部の沿岸地域では、高潮が3メートル（10フィート）に達するか、それを超える可能性があるため、住居からの避難が命じられていた。
バブヤンの5つの島のうち3つの島には人が住んでおり、人口はおよそ20,000人。
地元の災害担当官シャルル・カスティジェホス氏は、これらの島々の海岸近くに住んでいる人々は内陸に行くよう命じられ、漁師たちはボートを水上から引き上げるように言われたと語った。
同氏は、「避難を拒否する頭の固い人たちを説得するために警察を派遣した」と語った。
科学技術長官のレナト・ソリドゥム氏は、「物事は急速に起こる」ため、人々は台風に備える必要があると述べた。
ソリダム氏は記者団に対し、「高潮、強風、さらには洪水の可能性に対する備えの重要性を国民に思い出させる必要がある」と語った。
カガヤンと国境を接する北部イサベラ州では、嵐を前に家畜を安全な場所へ移動させる農家も見られた。
イザベラ州の災害担当官コンスタンテ・フォロンダ氏は地元ラジオ局DZBBに対し、「沿岸地域に住んでいる人々は高台に移された」と語った。
「私たちの水上捜索救助チームは現在、最も影響を受ける可能性が高い地域に配備されている」とフォロンダ氏は述べた。
AFP
洪水や土砂崩れ「可能性が高い」
フィリピンは毎年平均20回の大嵐に見舞われ、数百人が死亡し、広大な地域が永続的な貧困に陥っている。
科学者らは、気候変動により世界が温暖化するにつれて、家畜を殺し、主要なインフラを破壊するこのような暴風雨がさらに強力になっていると警告している。
フィリピン沿岸警備隊によると、強風警報のため、島間の輸送を担う木製のアウトリガーや旅客フェリーなどのボートがルソン島と中部の島々で接岸を命じられ、1万1000人以上が足止めされている。
水曜日（26日）の正午までに、この嵐により、島々やバブヤン諸島を含むカガヤン北部、北イロコス州と南イロコス州に200ミリメートル（7.9インチ）以上の雨が降ったと予想されている。
気象庁によると、今後数日間は北部の山間部の州全域で大雨が予想されており、洪水や土砂崩れが「発生する可能性が高い」という。
カガヤン州の災害担当官ルエリー・ラプシング氏はDZBBに対し、非常食パックは倉庫に保管されていると語った。
同氏は、「土曜日以来、同州は緊急警戒態勢にあり、すべての避難所、各町の緊急作戦センター、災害管理チームが活動していて、カガヤノンはこれに慣れています。」と述べた。
スーパー台風ドクスリ 台湾・中国にも影響
中国政府は漁船の退避を指示、台湾では年次軍事訓練を中止
超大型台風トクスリが東アジアに接近し、中国深くまで到達する可能性があるため、中国は漁船に避難するよう、農家に収穫を早めるよう要請する一方、台湾は年次軍事訓練を中止した。
直径約1,000キロのドクスリは、激しい風と大雨が台湾を北に襲いながら、週半ばまでにフィリピン北端沖の人口の少ない島々を通過すると予想されている。
フィリピン当局はすでに首都圏の暴風雨警報レベルを引き上げており、北部の数十の州は嵐の通り道にある沿岸地域の一部で避難を開始している。
現在の最高風速は時速223キロで、ドクスリは金曜日（28日）に福建省と広東省の間の中国本土のどこかに上陸すると中国国家気象センターが25日に発表した。
フィリピン沿岸警備隊が提供した写真。2023年7月25日にフィリピンのマニラで台風ドクスリの影響で海上交通が中止され、取り残された乗客が旅客ターミナルに滞在している。（AP）
トクスリは猛烈な台風よりもある程度勢力を落として上陸すると予想されているが、それでも集中豪雨と強風で中国の人口密集都市を襲うと推定されている。
福建省はすべての沖合漁船に対し、水曜正午までに最寄りの港に避難するよう命じ、農家に対し、熟した米やその他の作物を収穫するよう指示した。
秋の穀物作物を懸念し、中国農業農村省は月曜日、トクスリが上陸後に内陸深くまで侵入し、農村部のトウモロコシやコメなどの高茎作物に影響を与える可能性があると警告した。
同省は、嵐が去った後は、植物の回復を早めるために速効性肥料を散布し、折れた茎のない区画は速やかに真っ直ぐに整え、水に浸かった畑は適時に排水する必要があると述べた。
台湾は年次軍事演習の一部を中止
台湾は火曜日、ここ4年近くで最も被害をもたらす可能性がある台風への当局の準備を強化する中、安全上の理由から毎年恒例の軍事演習の一部を中止した。
台風が、島の主要国際空港の防衛と、中国による封鎖の際にシーレーンをいかに確保するかに重点を置いて今週島全土で実施される予定の5日間の「ハンクアン」演習に、台風がさらにどのような影響を与えるかは現時点では明らかになっていない。
中国政府は、民主的に統治されたこの島を自国の支配下に置くために武力を行使することを決して放棄していない。台湾は中国政府の主権主張を拒否し、自由と民主主義を守ると誓った。
台湾気象局は海上警報を発令し、陸上地域住民に対し大雨と強風に備えるよう呼び掛けた。
南部の港湾都市高雄では先週、コンテナ船エンジェル号が台湾南西海岸で沈没した後、当局が海に漂流した数百個のコンテナの回収を急いでいた。
陳建仁首相はフェイスブックへの投稿で、「台湾では1400日以上台風の上陸が見られていない。だからこそ全政府省庁に対し、体制を整えて準備をするよう求める」と述べた。「台風の脅威を過小評価しないよう国民に注意を促したい」。
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