気象庁の発表する予想天気図の見方①
アジア太平洋域 予想天気図
24時間先と48時間先の予想地上天気図を1日2回、9時と21時の観測データを基に作成します。
この天気図は、アジア太平洋域の実況天気図と同様に国内だけでなく国外の気象業務を行う機関、船舶、航空機などにおいて広く利用されることを主な目的としています。
この天気図では世界共通の標準時(協定世界時)を用いています。
左上部と右下部に、この天気図を作成するのに用いた観測データの観測時刻及び予想対象時刻とを世界共通の標準時(協定世界時)で表示しています。
「200000UTC OCT. 2015」は観測時刻である2015年10月20日00時00分(協定世界時)を表しており、日本時間に換算すると時差がプラス9時間ですので、20日の09時00分となります。
「FCST FOR 210000UTC」は「FORECAST FOR 210000UTC」の意味で、予想対象時刻が21日00時00分(協定世界時)、つまり日本時間で21日の09時00分であることを示しています。
気象庁ホームページには背景や天気図記号等を着色して識別しやすくしたカラー画像の他、FAX送信で利用することを考慮した白黒の天気図も掲載しています。カラーと白黒は「情報選択」で切り替えることができます。
天気図上の曲線は等圧線で、天気図上で同じ気圧値のところを結んだ線です。
太い実線は1000hPaや1020hPaなど20hPaごと、細い実線は4hPaごとに描かれており、細い破線は補助線として必要なときに2hPaごとに描画されています。
なお、低気圧や高気圧の中心位置(×マーク)を囲む最も内側の等圧線の気圧値は中心気圧と同じです(台風の場合は例外があります)。
天気図中の記号の説明
記号 |
解説 |
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高気圧 |
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低気圧または低圧部 |
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熱帯低気圧 |
× |
高気圧や低気圧などの中心位置 |
気圧(1018などの数字) |
高気圧や低気圧などの中心気圧(hPa) ただし、等圧線(太線)に沿った数字はその等圧線が示す気圧(hPa) |
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寒冷前線 |
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温暖前線 |
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停滞前線 |
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閉塞前線 |
台風・熱帯低気圧の階級表現
台風や熱帯低気圧については、以下の階級で表現を行っており、台風については、台風番号、台風の呼名、中心気圧(hPa)、最大風速(KT:ノット)も併せて示しています。
記号 |
英文 |
日本語の意味 |
TD |
TROPICAL DEPRESSION |
熱帯低気圧(最大風速34ノット未満) |
TS |
TROPICAL STORM |
台風(最大風速34ノット以上48ノット未満) |
STS |
SEVERE TROPICAL STORM |
台風(最大風速48ノット以上64ノット未満) |
T |
TYPHOON |
台風(最大風速64ノット以上) |
「ノット」については、速度、風速、距離の換算表をご覧ください。
風・船体着氷・海氷・霧の記号
予想天気図は海上の悪天状況の予想を行うことも大きな役割としており、30ノット以上の風が予想される領域に風向・風速を示す矢羽が描かれています。その他にも船体への着氷や海氷、霧が予想される領域を表示しています。(霧域は24時間予想図のみ)
記号 |
英文 |
日本語の意味 |
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ー |
30ノット以上の風が予想される領域 |
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AREA OF ICING |
船体着氷域 |
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AREA OF SEA ICE |
海氷域 |
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AREA OF FOG |
霧域 |
気象庁の発表する予想天気図の見方②
日本周辺域 予想天気図
日本周辺における低気圧や前線などの予想を大きく表示するため、アジア太平洋域の予想天気図から日本周辺域を切り出して拡大し、また文字や記号を日本周辺域の実況天気図と同じものに置き換えた図です。(切り出す際に図の周辺部で天気図記号や文字がはみ出して切れる場合があります。はみ出した部分の確認が必要な場合はアジア太平洋領域の予想天気図をご利用下さい。)
天気図中の記号の説明
記号 |
解説 |
|
高気圧 |
|
低気圧または低圧部 |
|
熱帯低気圧 |
|
台風 |
× |
高気圧や低気圧などの中心位置 |
気圧(1018などの数字) |
高気圧や低気圧などの中心気圧(hPa) |
|
寒冷前線 |
|
温暖前線 |
|
停滞前線 |
|
閉塞前線 |
出典:気象庁